The Stranglers
The Stranglers|パンクの外側から食い込んだ“異端の重低音”
1970年代後半のUKパンク爆発期。
その中で“パンクと呼ばれながらも、どこか違う”存在だったのがThe Stranglersだ。
彼らは若者の初期衝動から生まれたバンドではない。
メンバーは比較的年長で、演奏力も高く、音楽的素養も豊か。
だがその攻撃性と皮肉は、確実にパンクの空気と共鳴していた。
■ メンバー(黄金期)
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・ボーカル/ギター:Hugh Cornwell
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・ベース:Jean-Jacques Burnel
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・キーボード:Dave Greenfield
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・ドラム:Jet Black
特にDave Greenfieldのオルガン/シンセサウンドは、
他のパンクバンドにはないダークでサイケデリックな空気を生み出した。
■ デビューと衝撃
『Rattus Norvegicus』(1977)
タイトルは“ドブネズミ”。
重低音ベースと不気味なオルガンが絡み合う、異色のパンクサウンド。
代表曲:
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・「Peaches」
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・「No More Heroes」
“No More Heroes”は、
“ヒーローなんてもういない”と歌い、
偶像崇拝を皮肉ったアンセムとなった。
■ 音楽性|パンク × アートロック × ダークネス
The Stranglersの特徴:
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・重厚なベースライン
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・オルガン主体のサウンド
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・皮肉とブラックユーモア
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・不穏で緊張感あるアレンジ
同時代のSex Pistolsが衝動的なら、
The Stranglersは計算された冷酷さを持っていた。
■ 進化と名曲
「Golden Brown」
1982年の代表曲。
ワルツ調で美しくもミステリアス。
パンクバンドのイメージを覆すヒットとなった。
この楽曲で、彼らは単なるパンク枠を超え、
ニューウェーブ/ポストパンクの文脈でも語られる存在となる。
■ メディアとの対立
The Stranglersはメディアとの関係も険悪だった。
記者との衝突、トラブル、攻撃的な態度。
だがそれもまた、
“反抗”というパンク精神の別の形だった。
■ 同時代との違い
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・The Clash → 政治思想
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・Buzzcocks → 恋愛とメロディ
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・Siouxsie and the Banshees → ゴシック美学
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・The Stranglers → ダークで知的な重低音
彼らは“パンクの外側”から内部を侵食した。
■ PUNK視点で見るThe Stranglers
The Stranglersはこう示した:
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・パンクは若さだけではない
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・技術があっても反逆できる
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・ダークさは美になり得る
もしパンクが爆発なら、
The Stranglersは静かに締め上げる重低音だ。
■ まとめ
The Stranglersは、
UKパンクの中でも最も異端で、最も持続力のある存在。
パンクを単なるジャンルでなく、
“時代精神との対話”と捉えるなら、
彼らは欠かせないピースだ。
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