Korn
Korn
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、ロックシーンに革命を起こしたバンドがある。
それがアメリカ・カリフォルニア州ベーカーズフィールド出身の Korn(コーン) だ。
ヘヴィメタルでもない。
ラップロックでもない。
重くダウンチューニングされたギター、ヒップホップのリズム、そして精神の闇をさらけ出す歌詞。
Kornはその独特のサウンドによって、後に ニューメタルと呼ばれるジャンルを生み出したバンドとして知られている。
ニューメタルの始まり
Kornは1993年、カリフォルニア州ベーカーズフィールドで結成された。
元バンド L.A.P.D. のメンバーだった
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・James “Munky” Shaffer(ギター)
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・Reginald “Fieldy” Arvizu(ベース)
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・David Silveria(ドラム)
を中心に新しいバンドが作られ、そこにギタリスト Brian “Head” Welch、そしてボーカル Jonathan Davis が加入した。
Jonathan Davisのボーカルは、それまでのメタルとはまったく違った。
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・叫び
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・ラップ
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・泣き声のような歌
感情をむき出しにした表現は、当時のロックシーンに強烈な衝撃を与えた。
伝説となったデビューアルバム
1994年、彼らはデビューアルバム
『Korn』 をリリース。
この作品は
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・7弦ギターによる重低音リフ
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・ファンクの影響を受けたベース
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・精神的トラウマを描いた歌詞
という、それまでにない音楽を提示した。
特に
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・Blind
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・Shoots and Ladders
などの楽曲は、後のニューメタルシーンに大きな影響を与えることになる。
ニューメタル黄金期の中心バンド
1998年のアルバム
『Follow the Leader』 は世界的大ヒットとなり、Kornは一気にメタル界のトップバンドへと登りつめる。
代表曲
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・Freak on a Leash
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・Got the Life
はMTVでも頻繁に流れ、ニューメタルブームの象徴的楽曲となった。
さらに1999年の
『Issues』 も全米1位を獲得し、
Kornは完全に時代の中心に立つ存在となる。
シーンを作ったツアー
1998年にはKornが主催した
Family Values Tour が開催される。
このツアーには
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・Limp Bizkit
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・Rammstein
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・Ice Cube
など、ジャンルを越えたアーティストが参加。
ニューメタル、ラップ、インダストリアルなどを融合したこのツアーは、当時のロックシーンを象徴するイベントとなった。
暗闇を音楽にしたバンド
Kornの歌詞のテーマは非常に重い。
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・いじめ
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・家庭問題
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・トラウマ
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・孤独
といった個人的な痛みを真正面から表現している。
このリアルな感情表現は、同じように苦しんでいた若者たちの共感を呼び、
Kornは単なるメタルバンドではなく 世代の代弁者となった。
ニューメタルの“始祖”
現在では
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・Slipknot
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・Limp Bizkit
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・Papa Roach
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・Deftones
など多くのバンドがニューメタルと呼ばれるが、
その出発点にいたのが Korn だった。
彼らの重く暗いサウンドは、
90年代後半のロックの方向性を大きく変えてしまったのである。
パンクに近い精神
Kornはメタルバンドとして語られることが多いが、
その精神はむしろパンクに近い。
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・自分の痛みを隠さない
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・社会の不条理を叫ぶ
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・常識を壊す音楽
つまりKornは、
“90年代の怒り”を音にしたバンドなのだ。