The Damned
The Damned|“最初”を連発した英国パンクの異端児
1976年、ロンドンで産声を上げたThe Damned。
彼らはしばしば“Sex Pistolsの影”に隠れがちだが、実は英国パンクで最も早く世界へ飛び出し、最も長く進化し続けたバンドだ。
攻撃的で、ユーモラスで、どこかホラー趣味。
その個性はのちのゴシックロックやポストパンクにも強い影響を与えた。
■ メンバーと結成
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・ボーカル:Dave Vanian
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・ギター:Brian James
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・ベース:Captain Sensible
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・ドラム:Rat Scabies
1976年結成。
同世代にはSex PistolsやThe Clashがいたが、
The Damnedはより速く、よりポップで、よりブラックユーモアに満ちていた。
■ “英国初”の記録
The Damnedはパンク史においていくつもの“初”を持つ。
● ・英国パンク初のシングル
「New Rose」(1976年)
英国初のパンクシングルとされる歴史的作品。
● ・英国パンク初のアルバム
『Damned Damned Damned』(1977年)
スピード感とキャッチーさを両立した名盤。
● ・英国パンク初のアメリカツアー
早い段階でUS進出を果たし、パンクの国際化を加速させた。
■ 音楽性|速さだけじゃない
初期は荒々しい3コードの高速パンク。
しかし彼らはそこで止まらなかった。
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・サイケデリック要素
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・ゴシックな美学
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・オルガンやシンセの導入
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・ダークロマンティックな世界観
特にDave Vanianの吸血鬼のようなルックスは、
後のゴシックロックシーンに決定的な影響を与えた。
事実、彼らはゴシックロックの先駆的存在とも言われる。
■ 代表作
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・「New Rose」
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・「Neat Neat Neat」
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・「Smash It Up」
特に「Smash It Up」はメロディックかつドラマチックで、
“パンク=単純”という固定観念を打ち破った一曲だ。
■ なぜThe Damnedは過小評価されがちなのか?
Sex Pistolsの政治的スキャンダル、
The Clashの社会派メッセージ。
それに対しThe Damnedは**“楽しんでいた”**。
シリアスよりも皮肉と遊び心。
だがその自由さこそがパンクの本質でもある。
■ 解散と再結成を繰り返しながらも継続
短命で終わったバンドが多い中、
The Damnedはラインナップ変更を重ねながら長期活動を続けた。
つまり彼らは“ムーブメントの象徴”ではなく、
リアルなバンドとして生き残った存在だ。
■ PUNK視点で見るThe Damned
The Damnedはこう教えてくれる。
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・パンクは怒りだけじゃない
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・ダークさとユーモアは共存できる
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・進化してもパンクでいられる
もしSex Pistolsが“爆発”なら、
The Damnedは“継続する炎”だ。
■ まとめ
The Damnedは英国パンクの裏主人公。
最初に走り出し、最後まで走り続けたバンド。
速さ、ポップさ、ダークな美学。
そのすべてが混ざり合い、
今日まで続くパンクの多様性を形作った。


